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1on1ミーティングは、上司と部下の信頼関係を築き、業務改善やキャリア支援を行う大切な機会です。
しかし現場では、「1on1が形骸化している」「部下が本音を話さない」「マンネリ化している」といった課題を抱えるマネージャーも少なくありません。
せっかくの面談が機能しなければ、部下の成長機会も、チーム全体のパフォーマンスも損なわれてしまいます。
この記事では、1on1がうまくいかない主な原因と、それに対する具体的な改善策を5つの視点から詳しく解説します。
今日からできる見直しポイントを確認し、実りある1on1を実現しましょう。
目的が曖昧でテーマが定まらない
1on1が機能しない大きな理由のひとつが、「何のためにやるのか」が不明確なまま始まってしまうことです。
部下にとっても、「また形だけの面談か」と感じてしまえば、本音を引き出すことは困難です。
【対策】としては、事前にテーマを共有する仕組みを作ることが有効です。
例:「今後のキャリアについて話したい」「最近の仕事の進め方について相談したい」など。
定型の1on1シートを活用することで、目的を明確にし、会話を深める下地をつくれます。
話す内容がなく、沈黙や雑談で終わる
「1on1=雑談」になってしまっているケースも多く見受けられます。
特に部下が受け身の場合、「何か話すことある?」と聞いても沈黙が続くことも。
【対策】としては、話題をストックしておくことと、定期的なテーマ設定がポイントです。
「最近の成功・失敗体験」「他部署との連携で感じたこと」「今、悩んでいること」など、共通質問テンプレートがあると非常に便利です。
また、業務だけでなくキャリア・働き方・目標など、多面的なテーマで話す工夫も必要です。
上司が話しすぎてしまう
1on1でありがちなのが、上司側がアドバイスや意見を長々と話してしまい、部下の発言量が極端に少なくなるパターンです。
これでは部下の内面や考えを引き出すことができず、「話す意味がない」と感じさせてしまいます。
【対策】は、7:3の法則(部下7割:上司3割)を意識することです。
質問の仕方も、「どうだった?」のようなオープンクエスチョンにし、話しやすい空気をつくりましょう。
沈黙を恐れず、“聴く”姿勢を大事にすることが、信頼の第一歩です。
フィードバックが一方的・否定的
1on1の中でフィードバックをする際、「ダメ出しの場」になってしまっては逆効果です。
ネガティブな指摘ばかりでは、部下のモチベーションを下げてしまいます。
【対策】としては、事実に基づいたフィードバックと、具体的な改善提案をセットで行うことが重要です。
「ここは良かったね。さらに良くするにはどうしたらいいと思う?」というように、本人の考えを引き出す問いかけも効果的です。
評価ではなく、「一緒に成長するための対話」としてフィードバックを位置づけましょう。
継続性がなく信頼関係が築けない
1on1は継続してこそ信頼と効果が生まれます。
しかし、「忙しくて中止」「形だけ実施」「話した内容が記録されていない」といった状況では、部下からの信頼は得られません。
【対策】は、定期的なスケジュール化と記録・振り返りの仕組み化です。
1on1の記録をシンプルに残し、次回に「前回話していた件はどうなった?」と声をかけることで、関心を持ってくれているという安心感につながります。
特に若手社員には、「自分を見てくれている」という実感が大きなモチベーションとなります。
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まとめ
1on1ミーティングがうまくいかない背景には、目的の曖昧さ、コミュニケーションのズレ、信頼関係の欠如があります。
しかし、これらはちょっとした工夫と継続的な見直しで改善可能です。
目的の明確化、話しやすい空気づくり、傾聴の姿勢、前向きなフィードバック、継続的な実施。
この5つのポイントを押さえることで、1on1は信頼と成長を生む貴重な時間になります。
忙しい中でも、「1on1は未来の投資」と考え、意識的に取り組むことが、チームの成果を大きく変える鍵となるでしょう。
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